校長挨拶

 同窓会ホームページをご覧の皆様へ

 本年度、第二十一代校長として着任しました杉野晴一すぎのせいいちと申します。同窓会の皆様には平素から母校の教育活動への御理解、御協力ならびに物心両面に渡る御支援に対しまして心から厚く御礼申し上げます。
 振り返ること本年4月1日早朝、我が家の坂道でほころぶハナミズキに見送られ、学校ヘ出発、8時に玄関へ入るとたくさんの先生方の拍手でお迎えいただきました。粋な計らいに胸が熱くなると同時に、本校に身を捧げる覚悟ができました。素晴らしい先生方と、その先生方から明確な目的意識をもって学んでいる生徒のみなさんと共に、令和4年度、本校114年目の歩みを進めることを心から光栄に感じています。また、入学式の来賓として御臨席いただき大変示唆に富んだお話を賜りました同窓会長の長谷川裕一様、また、丁寧かつ心をもって御対応いただいている同窓会長代行の飯野英城様をはじめとした同窓生の皆様の本校に対する温かい御姿勢と母校愛を肌で感じさせていただき、全職員一丸となって安心して教育活動に邁進できる環境に感謝する次第です。
 さて、私ごとですが直方市頓野を居住地として56年、筑豊高校が創立100周年を機に植木から頓野へ移転してきて13年、その間、本校の生徒の登下校風景を地域住民として見守ってまいりましたが、地域に愛される素晴らしい学校に育っています。それも商業と家庭に関する学科を学ぶ過程でそれぞれの専門的な知識と技術を身に付けた将来のスペシャリストを目指すべくプライドが育成されているからではないでしょうか。また、授業や検定試験のみならず、地域や自治体と連携した様々な体験活動を取り入れた「実学」重視の教育活動により、卒業後は即戦力として地域社会を支え、地域社会に貢献できる人財育成を推進している賜物であると確信しています。
 昨年度は生活デザイン科の3年生11名が、全国家庭科技術検定の4部門全てで1級に合格し、「四冠王」に輝きました。「四冠王」は全国で65名しかおらず、本校は達成者数で初の日本一となり、テレビや新聞で大きく報道されました。また、部活動においても陸上競技、水泳、ソフトテニス、弓道、書道、ビジネス(ワープロ部門)部など多くの部活動が県大会、九州大会及び全国大会へ出場を果たしています。
 進路状況につきましても、就職希望者の内定率100%を継続しており、難関と言われる企業への就職も果たしています。そして、進路選択の幅拡大のために進学を希望する生徒も約半数におよび、生徒のニーズに応えるべく丁寧な指導が展開され「育成の筑豊」と言われる所以となっています。
 今後も職員一同手を携えて同窓生の皆様が母校筑豊高校の卒業生であることを誇りに感じていただけるよう努力邁進してまいります。
 結びに本校同窓会の益々の御発展と皆様の御健勝を祈念し、御挨拶といたします。

福岡県立筑豊高等学校長 杉野 晴一