校長挨拶

同窓会会長のご逝去を悼み、新校長としての決意を胸に

― 就任のご挨拶に代えて ―

 
この度、伝統ある筑豊高等学校の第33代校長に就任いたしました、玉置康博たまおき やすひろでございます。身の引き締まる思いで着任し、早くも二ヶ月が経とうとしております。歴史と伝統の重みを肌で感じつつ、未来への確かな希望を胸に、日々教育活動に邁進しております。

 去る5月初旬、本校同窓会会長の飯野英城様がご逝去されました。突然の悲報に接し、深い悲しみに堪えません。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 葬儀におかれましては、代表して心のこもった弔辞を捧げられました同窓会顧問の長谷川裕一様をはじめ、会場には多くの同窓生の皆様がお集まりであり、飯野会長が築かれた人徳の高さと、本校への強い絆を改めて実感いたしました。

 飯野会長は、本校を卒業された後、激動の景気後退期の中にあっても向学心を燃やし、再度、久留米高専に入学され、最先端の技術を学ばれました。10代後半の学生たちに交じり、金属工学の基礎から学び直されたという、その「飽くなき探究心」と「プライドを捨てて学びに向かう姿勢」こそが、後の鋳造における特許技術につながるなど、生涯を通じて「努力と研鑽の人」であられたと伺っております。私は生前にお目にかかる機会に恵まれませんでしたが、一目お会いし、その確固たる信念と物事への先見力、そして高い志を少しでも学びたかったと、悔やまれてなりません。飯野会長のこれまでの献身的な同窓会活動へのご尽力に深謝いたしますとともに、これまでの功績を語り継ぎ、その精神を本校の教育にも受け継いでまいります。

 さて、学校の近況に目を向けますと、今年度も期待に胸を膨らませた新入生を迎え、全校生徒258名が元気に学舎に集っております。1年生は夜須高原での宿泊研修を終え、筑豊高校生としての自覚と連帯感を育み、本当の意味で伝統ある「筑豊生」の仲間入りを果たしました。

 また上級生たちは、本校の特色である販売実習やインターンシップ、課題研究におけるフィールドワークをはじめ、全校が熱くなるブロックマッチ、商業科・生活デザイン科の資格・検定試験に向けての補講、さらには各部活動の大会や発表会など、日々の実学を通じて「五感」を研ぎ澄まし、全力で学び、挑戦しています。これは、令和の日本型教育に求められている教育理念と深く合致しているものと確信しております。

 時代が大きく変化する中でも、生徒たちが夢に向かって切磋琢磨できるのは、偏に同窓生の皆様の温かい見守りと、これまでの強固な基盤があっての賜物でございます。全教職員一丸となって、生徒一人ひとりの可能性を伸ばし、地域に愛され信頼される学校づくりに努めてまいります。

 結びに、ご関係の皆様の益々のご発展をお祈り申し上げますとともに、今後とも、同窓会会長代行の山内浩三様をはじめ、皆様の今後変わらぬご指導・ご鞭撻をお願い申し上げ、就任のご挨拶とさせていただきます。

福岡県立筑豊高等学校長 第33代校長 玉置 康博